「有事の金」といわれるように世界規模の金融危機に備え、金をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
遺産分割の際、延べ棒や金貨であれば分けやすいというメリットもあります。
金投資では延べ棒等の地金以外にも純金積立、金ETF、金投資信託、金先物取引等あります。どこで保管や取引をしているのでしょうか。
- ① 金地金(延べ棒や金貨)・・・自宅の金庫や貸金庫
- ② 純金積立・・・貴金属積立を取り扱っている田中貴金属、三菱マテリアル、マネックス証券会社等(金に限らず、銀・プラチナの積立もあり)
③ 金ETF・金投資信託・・・取り扱いのある証券会社等
④ 金先物取引・・・商品先物取引会社
地金の現物があれば確認できますが、②~④のような取引の場合、取引報告書等が郵送されないと取引口座の有無すらわからないこともあります。
通帳の入出金や生前に行った確定申告の控等から目星をつけ、該当の会社に連絡を取ってみましょう。
金の相続税評価額は、死亡日の業者買取価格をもとに計算します。地金は1gあたりの金額、金貨はサイズごとに一枚あたりの金額が公表されています。
積立等の取引の場合は取扱業者に問い合わせるのが確実です。
祭祀財産は非課税、純金の仏像や仏具を買えば相続税の節税になる、と聞いたことのある方もいると思います。
日常礼拝用の仏像や仏具であれば相続財産にならず、相続税は非課税となりますが、商品、骨董品又は投資の対象として所有するものは祭祀財産に含まれません。
節税になるからと安易に高額な純金の仏像等を購入するのは危険です。慎重なご判断を。