- 【休眠口座とは】
一般に、金融機関に預金として預け入れられたまま長期間その口座へ預金者側から取引が行われなくなり、さらに金融機関からも預金者へ連絡が取れなくなった状態の口座をいいます。
一般的に最終取引日から10年経過した場合、休眠口座とみなされます。
平成24年に政府がこの休眠口座について、東日本大震災の復興財源として活用する案を突如発表し、脚光を浴びておりました。
また、記憶に新しいところでは、ゆうちょ銀行が郵政民営化以前(2007年9月30日まで)に預け入れた定期性(定額・定期・積立)貯金について、払戻しの請求がない場合には、満期後20年2か月が経過すれば、権利が消滅すると案内していますので、注意が必要です。
- 【休眠口座の実態】
この休眠口座、なんと年間800~900億円も発生するそうです。
そのうち解約や払い出しが約500億円ありますが、時効の関係から約300億円が金融機関の利益として組み込まれているそうです。
実務上は時効経過を理由に金融機関が払い戻しを拒絶することはないようです。そのため、休眠口座もれっきとした相続財産となりますので注意が必要です。
また、相続手続きを不用意に煩雑にしないためにも、口座を整理するなど早くからの対策が必要ではないでしょうか。