次期首相を決める総裁選の火蓋が切られました。
ご承知の通りこの戦いは菅さんの総裁選不出場表明から一気に激しさが増し、誰が勝つか混沌としてきました。永田町ではえげつない権力闘争が繰り広げられているのでしょうね。
菅さんについては毀誉褒貶相半ばですが、誰もが認めるところは「スピーチがヘタ」「言葉が響かない」という点です。原因は官僚が作った原稿を棒読みするからです。
「まあ、そのう」とか「あーうー」とかお笑いのネタにされた元首相もいましたが、精一杯自分の言葉で話そうとしている気持ちは国民に伝わっていたと思います。安部前首相のように、いくら上手にしゃべってもさほど誠意が感じられないのも問題ですが…(苦笑)。
何故棒読みになるのか?私自身経験がありますが原稿を自分の言葉のように読むのは至難の業です。10年程前だったかと思いますが、「SGA望年会」での挨拶の時です。それまでは原稿を下準備してそれを暗記するようにしていました。
しかし、その年はその労力が無駄なような気がして、「そうだ、原稿を読もう」ということにしました。いざ、本番。一旦原稿に眼をやってお客様に向かって話す。アナウンサーのイメージで!!ところが、お客様から手元に眼を戻した時どこまで読んだのか度々分からなくなって、原稿から眼を離せなくなってしまいました。結果は散々で、恥ずかしくてその場から消えてしまいたいくらいでした。
それ以来、話す内容は大雑把に決めていますが、後は出たとこ勝負。その時以上の恥はかくこともないでしょうから、怖いもの知らずです(笑)。
話がそれてしまいましたが、要するによほど練習するか訓練していない限り原稿は棒読みせざるを得ないと思います(後半はプロンプターを使っていましたが…)。官房長官としてはそれが通用してもトップである首相としてはふさわしくないと判断されたのでしょう。
さらに質問に対する答えがかみあっていないことが幾度となくありました。
例えば「出口はいつか?」の質問に対して「対策を徹底し、ワクチン接種を推進する」とか「政策が奏効していないのではないか?」に対して「感染者が増えた原因はデルタ株である」とか…。
いつもイライラさせられていました。こんな受け答え、子供には悪影響だなぁ。
これも原稿をまる読みするからです。そもそも官僚が作る原稿はつっこまれない為に全て守りの内容になっているそうです。状況は分かっている感を出し、最後は「ですから、ワクチンについて全力でやっている」このフレーズ、耳にタコができる程聞かされたと思います。
これを皆さんが読まれている頃には新しい総理大臣が決まっているはず。新首相は国民に対して自分の言葉で訴えかけてくれるのでしょうか。きっとそうなることを信じています。