研修旅行で京都に行って参りました。
令和に入って初めての研修旅行です。3年前、瀬戸内国際芸術祭に合わせて小豆島方面へ企画したものの大型台風19号の直撃で催行不能に。その後2年間はコロナ禍により断念せざるを得ない状況が続いていました。
研修旅行である以上テーマが大事です。今回は「新しい京都と古いままの京都」。世にあるもの、とりわけビジネスの世界では時の流れに取り残されると生き残っていけません。皆には旅を通じて、新旧が交錯する京都を感じとってもらうとともに、私自身としては1泊2日に短縮した分(従来は2泊3日)非日常を味わってもらいたいと考えていました。
例えば新幹線での往復はグリーン車を使いました。座席の質感、車内の雰囲気、空気感、実際に乗ってみないと分からないものです。片道プラス4,000円の価値が見い出せたかどうか…(笑)。ホテルは一昨年にできたばかりの五つ星ホテル「ホテルザ三井京都」。部屋の作りはさることながらガーデンビューの部屋が売りだけに、中庭が京都の現代美をかもしだしていて素晴らしいものでした。部屋の窓からは中庭をはさんで向こう側の部屋がまる見えでカーテンを閉めざるを得なかったのが難点でしたけど…(苦笑)。
ところで今回のテーマについて象徴的だったのは食事の時です。夕食は木屋町の鴨川沿いにある「ルアン鮒鶴」。大正14年(1925年)に建てられた五層四階建ての巨大な木造建築。一度に200名の宴会ができる大広間をようする料亭旅館でした。バブルがはじけ団体旅行が下火となり2007年一旦閉店したものの、オーナーが代わり今の形態で再オープンしたものです。登録有形文化財の建物そのままにフレンチを融合させ、人気レストランとして見事に生まれ変わりました。
一方2回の昼食は初日「瓢亭別館」二日目「嵐山熊彦」と100年の歴史を誇る老舗料亭です。昔ながらの京建物(使いやすく椅子とテーブルにしてありました)に京食材をふんだんに使った会席料理。熊彦では大女将が最後まで女性スタッフ達と共にサービスして下さいました。数十年前に来たとしても数十年後に行ったとしても同じ光景が繰り広げられるのでしょうね。
SGAも激変の時代に生き残りをかけて変わっていかなければなりません。一方残しておくべき部分もあるわけで、それをしっかりと見極めなくてはと感じさせられた旅行でした。