ひげ所長のひとりごとArchives

2023年2月 February

ユニクロが3月から国内正社員約8,400人に対して最大40%の大幅な賃上げを実施するというニュースがありました。ユニクロに就職すれば良かったと悔やんでいる若手サラリーマンも多いと思います(笑)。おやっと思ったのはユニクロの国内における従業員は4万人は下らないはず。とすると残りの約3万人は非正社員?

昨今皆さんご承知の通り円安、資源高等を原因に諸物価が高騰しています。それを受けて大企業が賃上げを次々と口にしだしました。あんなに内部留保に熱心だったのに今さら何なの?賃上げが他社に遅れると優秀な人材が採れないから?賃上げして世に金を廻していかないと値上げした自社の製品やサービスが売れないから…?

賃上げに反対しているわけではありません。大賛成です。だけど…。日本の雇用の7割は中小零細企業です。大企業のように簡単に賃上げができません。何故なら売上が一定しないからです。さらにニッチな分野や、大企業の下請けを生業にしている企業が大半で価格転嫁や取引条件の改善が難しいからです。

いまNHKの朝ドラ「舞いあがれ!」は大阪の従業員20~30人程度のネジ製造会社が舞台です。景気や元請け先に翻弄される零細企業の悲哀がよく描かれています。今般の大企業中心の賃上げで以前から認識され続けていた「格差社会」の格差が拡大へ向かうと思います。いい例が冒頭のユニクロです。社員と非社員の賃金格差は一気に広がります。

この3年間はコロナ禍で日本の国民も多大な影響を受けました。しかし、一様に受けたかというとそうではありません。最も被害が大きかったのは「不要不急のもの」を扱う小売店や飲食店です。さらにこういったところで働いていた非正規労働者も同様に。一方会社組織に守られている大企業の社員は、残業代は減ったかもしれませんが報酬は維持されています。このようにコロナ禍も格差拡大に拍車をかけています。

今や5人に1人が私立中学に進学しているそうです。自身の努力とは無関係に、出自や教育環境で将来が決まってしまう「階級社会」へ移りつつあるのかもしれませんね。将来の大きな火種にならなきゃいいんだけれど…。

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