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ふるさと納税

地方出身者が都会で仕事に就き生活するようになると、住んでいる自治体に納税することになります。しかし「税制を通じて生まれ育ったふるさとに貢献できる制度」、「自分の意思で応援したい自治体を選ぶことができる制度」があればとの思いからふるさと納税制度は創設されました。

年末のテレビではお歳暮やお正月に合わせての返礼品特集が組まれるなど、今ではこのふるさと納税がすっかり浸透しました。総務省の「ふるさと納税に関する現況調査結果の概要」によりますと、令和4年1月から12月までの受入額は総額9,654億円と、令和3年度と比べて16.3%増加しています。

ふるさと納税で寄付することのメリットは、その自治体の特産品や特典などが返礼品として送られてくることです。返礼品は食品から工芸品、現地体験が出来るものまで様々で、返礼品を通して地域を知ることが出来ます。また、ふるさと納税で行った寄付は2,000円を越える部分について、所得税と住民税から原則として全額が控除されるのも大きなメリットです(一定の上限はあります)。税額控除の為には確定申告をおこなっていただく必要がありますが、ふるさと納税以外の確定申告が不要な給与所得者の方や、1年間で寄付先が5自治体以内である方はワンストップ特例制度が活用いただけます。

一方で、送られてくる返礼品についても一時所得として所得税が課税される場合もあります。一時所得はふるさと納税の返礼品以外にも種類があり、所定額を超えると課税されるため、高額な返礼品や様々な種類の返礼品を受け取っている場合には注意が必要です。

最後に10月1日からふるさと納税のルールが2点変更になりました。1点目は今まで返礼品の経費として含まれていなかった自治体の負担する寄付金受領証の作成・発行費用も含めて寄付金合計額の5割以下とする改正です。この改正によって従来よりも返礼品の調達費用が削られるものと思います。2点目は加工品のうち熟成肉と精米について、原材料が自治体と同一の都道府県内産であるものに限り返礼品として認めるという改正です。これら2点の改正によって従来の返礼品と比べて量・質の変化や、返礼品が変更となる自治体があるかもしれません。ご注意ください。

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